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京都補完計画 〜秋旬の風を愛でる旅〜
【1日目】

紅葉シーズン真っ只中、京都市内を万遍なく周遊しました。

2013年11月26日(火) 京都府南部:晴時々曇


1年半ぶりの旅行は、我が第2の故郷『京都』の紅葉を愛でる旅です。

第2の故郷と言っても、本当は南の京田辺市なので、 京都市の方は、意外にも行ったことがない有名な場所が多かったのです。

それを補完する為に、今回の旅でそのほとんどを網羅してしまおう、 というのがこの旅の趣旨であります。(これがエヴァンゲリオンの様なタイトルの所以です。。。)

紅葉シーズンの京都は一年で一番混雑する為、車での移動は不適であることから、 今回は『電車』『バス』と『徒歩』のみで移動することにしました。

その『電車』『バス』をリーズナブルに利用する為、事前に『スルッとKANSAI 3dayチケット』(関西限定発売)を事前購入しました。
このチケットは、3日間(不連続可)で関西圏の私鉄と各都市圏バスが5000円で乗り放題となる優れものです。
JRは使えませんが、私の様に兵庫県から京都へ行き、そのまま周遊するには打ってつけのチケットです。 (特にバスで小銭を用意しなくていいのがイイ!)

予報によると、天気はまずまず。
2日目の夕方から夜にかけては、にわか雨の可能性があるのと、 前日の嵐で紅葉が散ってしまってないかがちょっと気掛かりですが、 そう大きな問題ではないでしょう。
気にせず発ちます。

京阪特急の格式の高さに感動 (加古川市〜京都市伏見区)

天気は、まずまずの晴天です。
予定通り9:08に出発、まずは伏見稲荷大社を目差します。

山陽電車の普通(各駅停車)から直通特急に乗り継ぎ、10:40に阪神梅田駅へ到着。
そこで地下鉄御堂筋線に乗り換え、一駅南の淀屋橋駅で下車。
そこで更に、京阪電車の特急に乗り込みます。

この京阪特急は、内装がかなり豪華なのです!
これまで、停車駅の関係で乗る機会がありませんでしたので、今回はちょっと楽しみです。

昔は座席にテレビが付いた車両もありましたが、現在は廃止されています。
しかし、二階建て車両があったり、エレガントな横引きカーテンが付いていたりと、とにかく格式高い内装となっています。

とてもこれで、特急料金不要だとは思えません!
涙ぐましい企業努力の跡が窺えます。。。

梅田までは不運にも座席に座ることができなかった分、ここで十分に休んでおきます。

外国人だらけの伏見稲荷大社 (京都市伏見区)

丹波橋駅で普通(各駅停車)に乗り換え、11:40に伏見稲荷駅で下車しました。
駅には朱色の柱がある等、明らかに神社を意識したデザインになっています。

駅から5〜10分ほど南東へ歩くと伏見稲荷大社に着きます。
道中にはお土産屋さんが並んでいるので、まず迷うことはありません。

ただ、正面に行きたい場合は、JR駅方面に行く必要があります。(JR駅は大社の真正面です!)

伏見稲荷大社楼門前

正面の楼門前です。
両脇には狛犬ではなく、狐が鎮座しています。
お稲荷さんなので当然ですね。

しかし、ここまで外国人の多いこと多いこと!
それもそのはず、2013年の外国人に人気の日本の観光スポット第2位なんだそうです。
ちなみに、初詣の人出でも関西トップクラスです。

本殿で参拝の後、その裏から右奥へと進みます。
そこには、かの有名な「千本鳥居」があります。

千本鳥居

千本鳥居は2本のルートに分かれてますが、ただ2本並んでるだけで、同じ所から同じ所に出ます。
外国人にはこの鳥居がかなり珍しい様ですが、これだけ密に並んでいるのは日本人にとっても珍しい光景ですね。

千本鳥居の先には奥社があり、その奥には有名な「おもかる石」があります。
灯篭の前で願い事の成就可否を念じてから灯篭の空輪(頭部分の石)を持ち上げ、 その時に感じる重さが、自分が予想していたよりも軽ければ願い事が叶い、重ければ叶い難いとする試し石です。

おもかる石

勿論試しましたが、結果は。。。。。。

奥社の左手には、更に奥へと登る道があります。
大半の参拝者は奥社で引き返しますが、稲荷山を巡る場合は、この道から山登りが開始となります。

ただ、稲荷山を一周するには約2時間ほどかかります。
今回はとてもそんな時間がないので、途中で引き返したいと思います。
(朝早く出発して登ることもできたでしょうが、今日は貴船にも行くので、おそらく脚がもたなかったでしょう。)

千本鳥居ほどではないですが、山道にもずっと鳥居が並んでいます。
たまに石の鳥居も見られます。

街灯は全くなく、夜は大変危険です。
暗くなる前に下りられる様、気を付ける必要があります。

時間が許す限り登った結果、中腹の四ツ辻まで来ることができました。

四ツ辻からの眺望

休憩所や茶店があり、視界が開けて京都の町を眺めることができます。

奥社から20分余りですが、ちょうどキリが良い場所だったようです。
上まで行けないのはちょっと残念ですが、そこはまたの機会にということにしましょう。

ここで折り返して、再び本殿へ戻ります。
若干疲れましたが、これ位なら大したことはありません。

お稲荷さんは、商売繁盛・五穀豊穣の神様を祀っています。
家は農業もやっているので、お土産にお守りを購入しました。

予定より10分遅れの13:00、伏見稲荷大社を後にし、北にある東福寺へ向かいます。

念願の通天橋は大混雑! (京都市東山区)

当初は電車で移動する予定でしたが、2駅しかなく、歩いてでも20分ほどで行ける距離だったので、 電車の待ち時間も考慮し、歩いての移動を選択しました。

しかし、予定よりだいぶ歩いてしまっています。
後々に響かなければよいのですが…。

13:20、南門から東福寺境内に入りました。
こちらでは、日本人の団体客が目立ちます。

通天橋の入口には、かなり人が並んでします。
チケットを購入してから、列に並んでゆっくり入場します。

通天橋南詰(1)
通天橋南詰(2)

そこには、赤と黄と緑で彩られた庭がありました。
入ってすぐに素晴らしい光景が広がっています。

とりあえずは、そのまままっすぐ進んで通天橋を渡ります。

通天橋通路

通天橋の中央部は、人でごった返しています。
ちょうど団体客と一緒になってしまい、タイミングが悪かったようです。
(当サイトのタイトルイメージの写真は、一体いつ撮ったのでしょうか?)

通天橋を渡り、そのまま開山堂へ向かいます。
紅葉はありませんが、ここの庭園もなかなかいい感じです。

開山堂前の庭園

開山堂で折り返して、通天橋西側の庭へ下ります。
上から見ると終わっている紅葉も目立ちましたが、所々に良い景観が見られました。

木陰から望む通天橋

通天橋、比較的空いてますねぇ。。。

庭を周遊した後、14:20に境内を出て、西の道沿いに東福寺駅へ向かいます。
ちなみに、途中にある臥雲橋からも通天橋を望むことができます。

京阪電車の東福寺駅より、14:33発の準急に乗って、次の貴船神社へ向かいます。

叡山電車で貴船神社へ (京都市左京区)

京阪電車で終点の出町柳駅へ行き、ここで叡山電車に乗り換えます。

が、ここで遅い昼食を摂ることにします。
予定では夕食が21時過ぎになってしまうので、今食べておくのがちょうどいいのです。

14:50、駅にあったロッテリアに入ります。
たまたま見つけたのではなく、学生時代に自転車で来た時にここに来たことがあったので知っていたのです。

けっこう値が張りましたが、味はよかったです。
若干スケジュールが押しているので、早々に出て叡山電車に乗り込みます。

叡山電車は、ワンマン運転で各駅停車となっています。
15:20に出発し、15:47に貴船口駅に到着しました。

3つ4つ手前の駅くらいから山に入り始めましたが、ここは完全に山の中です。
駅前には貴船行きのバス停がありましたが、道中の景色を楽しむ為に、敢えて歩いていくことにしました。

坂道を歩くこと約20分、貴船神社本宮へ到着です。

貴船神社二の鳥居(昼)

二の鳥居から石段を上った先に本宮があります。
ちなみに、貴船神社は水神様を祀っているので、地名は「きぶね」ですが、神社の方は「きふね」と濁らずに読みまむんだそうです。

ここにきたら当然、名物の「水占みくじ」を引かせて頂きます。 おみくじの紙を購入し、近くの水たまりにそっと浮かべます。

水占みくじ

浮かび上がった文字は、何と「凶」!

いやはや、今日は最悪です。
いや、これは人生最悪レベルだった今年を表しているのでしょう。
きっとそうに違いありません!

私は、おみくじをしっかり結んで本宮を後にしました。
来年の正月は、しっかり初詣に行きたいと思います。

本殿から更に15分ほど奥へ行くと奥宮があります。
時刻は16:50、だいぶ辺りが暗くなってきました。

貴船神社奥宮

本宮と奥宮の間にある中宮「結社」の入口です。
その名の通り、縁結びの神様が祀られており、カップルにとって参詣必須の聖地です。

貴船神社結社入口

夜の二の鳥居です。
写真からはわかり辛いですが、石段の両脇に灯篭が並んでおり、とても幻想的な光景です。

貴船神社二の鳥居(夜)

帰りはバスで…と思ったのですが、乗り場を見るとけっこう人が並んでいます。
スケジュール的にこれ以上遅れることが許されませんので、泣く泣く歩いて下りることにしました。

今日は散々歩いてきたので、もう既に脚が重くなってきています。
行くときにバスに乗ればよかったと、今更ながら後悔しました。

展望列車きらら号で、もみじのトンネルを通過 (京都市左京区)

17:30、貴船口駅に到着しました。
次の電車までは10分ほどありそうです。

ここからは、この旅の一番の目的である「紅葉のライトアップ」鑑賞がスタートします。
これまでの紅葉狩りは全て昼間で、夜は今回が初めてになります。
(ちなみに、昼からスケジュールを気にしていたのは、全てこれに合わせる為です。)

その第1弾は、叡山電車の市原駅〜二ノ瀬駅間にある「もみじのトンネル」です。
行く時にも見ましたが、ほぼ終わっていた貴船神社ほどではありませんが、そろそろ終わりが近いかな?という感じでした。

昼間は気が付きませんでしたが、貴船口駅のホームに上がると、目の前にいきなり素晴らしい光景が現れました。

貴船口駅ホーム

そう、これがライトアップの醍醐味です!
これは、今後にかなり期待が持てます。

そう言えば、ここまですっかり忘れていたのですが、 叡山電車には「もみじのトンネル」鑑賞で人気の「展望列車きらら号」という列車があり、数本に1本の間隔で運行されています。
この列車は、窓が広くなっており、一部の座席が外を向いて設置されているなど、観光向けの仕様になっているのです。

折角ですし、できればこれに乗りたいのですが、スケジュールがガチガチなので、乗れたらラッキーぐらいに思っていました。
念のため駅の時刻表を確認してみると、何と!

次に来るのが、あの「きらら号」ではありませんか!!

何たる偶然!何たるラッキー!
バスを待っていたら、最悪これに間に合わなかったかもしれません。

占いは最悪でしたが、おみくじは結んできましたし、運が向いてきたようです。
神様、さっそくのご利益ありがとうございます!

17:41、きらら号が到着。
前の駅は鞍馬駅しかないのですが、既に立っている人がおり、車内は満員になりました。

休日なら、始発駅で並ばないと乗れないらしいので、この乗車率には納得です。

もみじのトンネル区間が近づくと、車内アナウンスが入り電車は徐行、車内灯も消されます。

もみじのトンネル通過(夜)

徐行とは言え、写真だと完全に流れてしまいます。。。
動画でも撮るべきでしたが、なんせ1〜2分という短い時間なので、そんな余裕はありませんでした。

しかし、この写真だけでも、きらら号が人気な理由が判って頂けると思います。

18:09、終点の出町柳駅に到着。
平日の夕刻なので、会社や学校帰りの人と観光客が入り混じっています。

きらら号(出町柳駅)

この後は、京阪電車と地下鉄を使って、永観堂と天授庵へ向かいます。

脚を引きずり永観堂へ (京都市左京区)

出町柳駅から京阪電車で三条駅まで行き、そこで地下鉄東西線に乗り換えて、18:50に蹴上駅に到着しました。
ここまでほぼスケジュール通りにきていますが、もう脚がズタボロ状態です。

さすがに歩きすぎましたか…。
でも今日はもう後ここだけなので、もうひと踏ん張りです。

駅から北へ15分ほど歩いた先にある禅林寺(通称:永観堂)へ向かいます。

しかし、脛が痛い…。
明日、明後日もおそらく治らないでしょう。
今夜しっかりマッサージして寝ないといけません。

19:10、永観堂に到着。
ここは、古くから「もみじの永観堂」と言われる程、京都では定番の紅葉の名所となっています。

禅林寺総門

総門から入り、放生池の東側を通って行きます。

すると、そこには池沿いに長蛇の列が…。
どうやら、池の南側にある極楽橋からの撮影スポットの為に並んでいるようです。

そこは、奥に石橋があり、池の水面にライトアップされた木々が映る、境内イチの人気撮影スポットとのこと。
次に天授庵も行きたいので、私はそこに並びませんでしたが、確かにそこがズバ抜けて良い撮影スポットでした。
時間に余裕があるならば、並んででも撮る価値は十分あると思います。

とりあえず池周りは後回しにして、先に最奥の阿弥陀堂へ向かいます。

阿弥陀堂前の石段

石段を上った先の阿弥陀堂では、ご本尊の「みかえり阿弥陀」こと阿弥陀如来立像を拝むことができます。
その名の通り、顔を左(向かって右)に曲げた変わったお姿をしています。

紅葉に目を奪われがちですが、折角永観堂に来たのなら、ぜひ拝見しておきましょう。

阿弥陀堂を出て、池周りを周回します。

放生池(1)
放生池(2)
放生池(3)

しかし、夜の撮影は難しいですね。。。
他にもたくさん撮っているのですが、後はほとんどボケボケです。

やはり、コンデジ如きでは限界があります。
次は絶対、一眼レフなどのいいカメラを手に入れなければ。

池の西側には茶店がありました。
かなりそそられましたが、次があるのでガマンガマン…。

後から思ったのですが、臥龍廊(曲がりくねった廊下階段)の方へは行けなかったんでしょうか。
まあ、夜は足元が危険になるでしょうし、たぶん入れなかったと考えるべきでしょう。
そこはまた、次の機会にとっておきましょう。

19:50、永観堂を後にし、本日最後の南禅寺天授庵へと向かいます。

人影が残念だった天授庵 (京都市左京区)

20:00、天授庵に到着。
天授庵は、南禅寺の境内にある塔頭で、ここも紅葉の名所となっています。

天授庵入口

京都の紅葉は、やっぱり美しい庭園とセットで愛でるのが一番です。
天授庵の様なこじんまりした所の良さは、部屋の中から庭を見た時、柱と天井と床で四角く切り取られて、 まるで絵画を見ているような錯覚を味わえることにあります。

これがライトアップなら、映画館で3D動画を観ているかの様に見えるのです。

書院南庭(1)
書院南庭(2)

ただ問題なのは、縁側に陣取った人の影があることです。
これは当然なんですが、座ってくれてたらいいものの、残念なことに立っている人が多く、 引きの写真では半分以上が人影になってしまうのです。

ただ、人影がなければ、期待通りの美しさであることは間違いありませんでした。
う〜ん、しかし残念。。。

東側の庭は、廊下しかないこともあって人が溜まっておらず、落ち着いて鑑賞、撮影することができました。

方丈前庭(東庭)

20:35、天授庵を出発。
この後は、どこかで軽く夕食を摂った後、滋賀県大津市にある宿「ビジネスホテル西大津」へ向かう予定です。

しかし、後から思えば、先に天授庵に行って、後からゆっくり永観堂を堪能するべきでした。
そうすれば、あのベストスポットでの撮影もできたでしょうし、茶店で休むこともできたわけです。

まあ今更な話なので、とにかく夕食を摂れるところを探さねばなりません。
下調べした通り、やっぱり蹴上駅周辺には飲食店はなさそうです。

ホテルの周辺も怪しいですし、途中の山科駅に寄るのが最善でしょう。
とにかく何か食べられればいい。ホッと一息つきたいです。

遅い夕食の後、ホテルへ向かう (京都市山科区〜大津市)

20:45、蹴上駅より地下鉄で山科駅へと向かいます。
約10分後に到着、地上へ出て店を探します。

まず見つけたのは王将です。
しかし、店が小さくて満席だったので、一旦保留して他を探します。

JR駅の方へ行くと、コンビニとうどん屋がありました。
駅の店なので味は悪いでしょうが、ちょっと食べるにはよさそうなのでここに入ることにしました。

予想通り味は悪いですが、温かいうどんを啜ると心が休まります。
ありがたく完食し、コンビニで朝食のパンなどを買って、今度は京阪電車に乗り込みます。

21:30に山科駅を出発。
途中、浜大津駅で乗り換えて、20分ほどで皇子山駅に着きました。
そこから数分歩いて、ようやくホテルに到着です。

ちなみに、なぜ大津の宿を取ったかと言うと、紅葉シーズンは京都市内の宿が平日でもなかなか取れない(曰くつきの激安か、超高級しかない)のと、 大津の方へも行ってみたかったから(大津の京阪電車にも乗ってみたかったから)です。

とにかく疲れました。
風呂に入り、じっくり脚をマッサージした後、0時過ぎ早々に就寝しました。

明日の天気は、「曇り後一時雨」の予報です。

またもや2日目の雨!
しかも俄雨は、どうもライトアップの時間帯になりそうです。
明日も3軒回らないといけないので、スケジュールに影響しないことを祈るばかりです。

「京都補完計画 〜秋旬の風を愛でる旅〜」【1日目】は、以上となります。
この続きは、【2日目】をご覧下さい。

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