宇宙回廊
春の星座 Spring constellations

4〜6月(20時頃)に観察できる星座をまとめました。

2015年5月15日20時の全天図
画像出典:AstroArts(2015年5月15日20時の全天図)

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かに座

かにざ
蟹座
Cancer
画像出典:ヘリオスフィア

略符Cnc
赤経9時
赤緯20°
観測可能域北緯90°〜南緯60°
正中3月
主要恒星β:アルタルフ(3.8等)
黄道十二星座の1つであり、トレミーの48星座の1つ。
蟹座は最も明るいβ星でも3.8等、他は4等星以下と全体に暗い星からなる星座である。
ほぼ星座中央にあるM44プレセペ散開星団が有名である。

しし座

ししざ
獅子座
Leo
画像出典:AstroArts

略符Leo
赤経11時
赤緯15°
観測可能域北緯90°〜南緯65°
正中4月15日21時
主要恒星α:レグルス(1.4等)、β:デネボラ、γ:アルギエバ、δ:ゾズマ、
ε:ラス・エラセド・アウストラリス
黄道十二星座の1つであり、トレミーの48星座の1つ。
β星デネボラは、うしかい座のアルクトゥルス、おとめ座のスピカとともに、春の大三角形を形成する。
ライオンの頭とたてがみの部分に当たるレグルス、アルギエバ、アダフェラ等7つの星は、 特徴的な「?」形を裏返した星の並びを形成しており、「ししの大鎌」と呼ばれる。
ライオンの後部の房を表していた部分は、独立してかみのけ座になった。

おとめ座

おとめざ
乙女座
Virgo
画像出典:AstroArts

略符Vir
赤経13時
赤緯
観測可能域北緯80°〜南緯80°
正中5月25日21時
主要恒星α:スピカ(1.0等)、γ:ポリマ、β:ビンデミアトリクス
黄道十二星座の1つであり、トレミーの48星座の1つ。
うみへび座に次いで全天で2番目に大きい。
1等星スピカは、うしかい座のアルクトゥルス、しし座のデネボラとともに、春の大三角形を形成する。
β星ビンデミアトリクスとしし座のデネボラの間には、10個以上の銀河が密集しており、 おとめ座銀河団と呼ばれている。
うしかい座

うしかいざ
牛飼座
Bootes
画像出典:AstroArts

略符Boo
赤経15時
赤緯30°
観測可能域北緯90°〜南緯50°
正中6月15日21時
主要恒星α:アルクトゥルス(-0.04等)、ε:イザール(2.35等)、η:ムフリッド
トレミーの48星座の1つ。
うしかい座はα星アルクトゥルスが有名である。
この星は実視等級-0.04等の赤色巨星で、全天で4番目に明るく、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラとともに、春の大三角形を形成する。
ε星イザールは、星座の中で2番目に明るい。
この星のそばに視等級5.1の星があり連星になっている。
オレンジ色と青の美しい二重星なので、プルケリマ(最も美しいものの意)という名前を付けられた。

うみへび座

うみへびざ
海蛇座
Hydra
画像出典:ヘリオスフィア

略符Hyd
赤経10時30分
赤緯-20°
観測可能域北緯54°
〜南緯83°
正中4月
主要恒星α:アルファルド(1.98等)、γ
トレミーの48星座の1つ。
みずへび座と混同しないよう注意する必要がある。 なおこの2つの星座は、ラテン語綴りもよく似ている。
全天で1番大きな星座であるにもかかわらず、明るい星はα星アルファルドしかない。

おおぐま座

おおぐまざ
大熊座
Ursa Major
画像出典:AstroArts

略符UMa
赤経10.67時
赤緯55.38°
観測可能域北緯90°〜南緯30°
正中4月20日21時
主要恒星α:ドゥーベ(1.8等)、η:アルカイド、ζ:ミザール、β:メラク、γ:フェクダ
トレミーの48星座の1つ。全天で3番目に大きい。
日本で北斗七星と呼ばれる7つの星が有名である。 これらの星は、様々な文明で柄杓やスプーンに見立てられた(おおぐま座の一部としては、腰から尻尾にあたる)。
β星メラクとα星ドゥーベの間隔を約5倍すると、だいたい北極星の位置になることから、世界的に旅人や航海者にもよく使われた。
2等星以上の明るい星は、北斗七星に集中しているのも特色で、熊の胴体を構成する星は、全て3等星以下となっている。

からす座

からすざ
烏座
Corvus
画像出典:AstroArts

略符Crv
赤経12時
赤緯-20°
観測可能域北緯60°〜南緯90°
正中5月10日21時
主要恒星γ:ギェナー(2.59等)、β:クラズ、δ:アルゴラブ
トレミーの48星座の1つ。
肉眼で見える星は11個だけで、特に明るい星も無いが、 2.5〜3.0等の星で構成される四角形の特徴的な並びは、春の南の空で意外と目立つ。
からす座には、アンテナ銀河と呼ばれるハート型の変わった形の銀河が存在する。 これは衝突する2つの銀河NGC 4038およびNGC 4039から成ると考えられている。

かんむり座

かんむりざ
冠座
Corona Borealis
画像出典:AstroArts

略符CrB
赤経16時
赤緯30°
観測可能域北緯90°〜南緯50°
正中7月
主要恒星α:アルフェッカ(2.2等)
トレミーの48星座の1つ。
かんむり座の星座名は直訳すると「北冠座(きたかんむり座)」になる。
由来では、酒神ディオニュソスの王妃アリアドナエアの冠である。

ケンタウルス座

ケンタウルス座
Centaurus
画像出典:ヘリオスフィア

略符Cen
赤経13時
赤緯-50°
観測可能域北緯30°〜南緯90°
正中5月20日
主要恒星α:リジル・ケンタウルス(-0.01等)、β:ハダル(0.6等)、θ:メンケント、
γ:ムリファイン、ε、η、ζ(アルナイル)、λ
トレミーの48星座の1つ。
ケンタウルス座のα星リギル・ケンタウルスは、地球から4.22光年の距離にあり、 太陽以外の恒星の中では地球から最も近い星である。
リギル・ケンタウルスは、プロキシマ・ケンタウリという赤色矮星との連星である。
さらに、太陽と質量・光度・直径がほぼ等しい黄色の主系列星と太陽の0.28倍の光度を持つ橙色の主系列星からなる実視連星である。 この為、これらの星は三重連星ということになる。
また、オメガ星団と呼ばれる最も明るい球状星団や、非常に特徴的な姿をしている楕円銀河ケンタウルス座A、 一番低温の天体とされるブーメラン星雲を有している。

こぐま座

こぐまざ
小熊座
Ursa Minor
画像出典:AstroArts

略符UMi
赤経15時
赤緯70°
観測可能域北緯90°〜南緯10°
正中6月25日21時
主要恒星α:ポラリス(2.02等)、β:コカブ
トレミーの48星座の1つ。
北半球では1年中見ることができる。
α星ポラリス(北極星)が最も有名である。 この星は三重連星であるが、光度差が大きく望遠鏡でも見分けにくい。
なおβ星コカブは紀元前1500年から紀元前300年頃にかけて天の北極の近くにあり、 当時北極星として使われていた。

コップ座

コップ座
Crater
画像出典:ヘリオスフィア

略符Crt
赤経11時
赤緯-15°
観測可能域北緯65°〜南緯90°
正中4月
主要恒星δ(3.57等)
トレミーの48星座の1つ。
このコップは小さなコップではなく、大きな杯であることだけは分かっている。

ほ座

ほざ
帆座
Vela
画像出典:ヘリオスフィア

略符Vel
赤経9時
赤緯-50°
観測可能域北緯30°〜南緯90°
正中3月
主要恒星γ:アル・スハイル・アル・ムーリフ(1.75等)、δ、λ:ムリフェイン、
κ:マルカブ、μ
巨大すぎて4つに分割されたアルゴ座の部分の1つである。
ほ座のδ星とκ星マルカブ、りゅうこつ座ι星アスピディスケとε星アヴィオールを結ぶと十字架の形になるので、これらの星たちはみなみじゅうじ座と見誤りやすい。
この為、この4星を「ニセ十字」と呼ぶ。

らしんばん座

らしんばんざ
羅針盤座
Pyxis
画像出典:ヘリオスフィア

略符Pyx
赤経9時
赤緯-30°
観測可能域北緯50°〜南緯90°
正中3月
主要恒星α(3.68等)
巨大すぎて4つに分割されたアルゴ座の部分の1つである。
もともとはアルゴ座の帆柱の部分であり、以前はほばしら座と呼ばれたこともあった。

かみのけ座

かみのけざ
髪座
Coma Berenices
画像出典:ヘリオスフィア

略符Com
赤経12時46分
赤緯21.83°
観測可能域北緯90°〜南緯16°
正中5月15日21時
主要恒星β(4.26等)、α:Diadem(4.3等)
β星は、絶対等級が太陽とほぼ同じ(実際はわずかに明るい)恒星である。
この星は地球から27光年の場所にあり、この場所から太陽を見ると、 地球から見たβ星と同じくらいに輝いているはずである。
かみのけ座には銀河北極(銀緯+90°の点)があり、星間物質の量が一番少ない方向なのでたくさんの銀河が見える。
この領域には、かみのけ座銀河団と呼ばれる銀河団が存在する。

こじし座

こしじざ
小獅子座
Leo Minor
画像出典:ヘリオスフィア

略符LMi
赤経10時
赤緯35°
観測可能域北緯90°〜南緯45°
正中4月
主要恒星46番星:プラエキプア(3.83等)
こじし座は新しい星座で、しし座とおおぐま座の間の星座のない場所に、隙間を埋めるように設定された。
ちなみにα星はない。

ポンプ座

ポンプ座
Antlia
画像出典:ヘリオスフィア

略符Ant
赤経10時
赤緯-90°
観測可能域北緯45°〜南緯90°
正中4月
主要恒星α(4.25等)
このポンプは、水を汲み上げるポンプではなく、真空ポンプである。

やまねこ座

やまねこざ
山猫座
Lynx
画像出典:ヘリオスフィア

略符Lyn
赤経8時
赤緯45°
観測可能域北緯90°〜南緯60°
正中3月下旬
主要恒星α(3.14等)
命名の由来は、この星座を見るためには、 誰もがヤマネコ(厳密にはオオヤマネコ)の様な目を必要とするからという理由で、 形は全くヤマネコの姿をしていない。

りょうけん座

りょうけんざ
猟犬座
Canes Venatici
画像出典:ヘリオスフィア

略符CVn
赤経13時
赤緯40°
観測可能域北緯90°〜南緯40°
正中5月20日21時
主要恒星α:コル・カロリ(2.90等)
有名な渦巻銀河M51があり、これは初めて渦巻状であると確認された銀河である。
すぐそばに小さな伴銀河を従えている為、子持ち銀河とも呼ばれる。

ろくぶんぎ座

ろくぶんぎざ
六分儀座
Sextans
画像出典:ヘリオスフィア

略符Sex
赤経10時
赤緯
観測可能域北緯80°〜南緯80°
正中3月下旬
主要恒星α(4.49等)
天体の位置を計測するのに使った六分儀という道具がモデルの小さな星座である。
春の星座 夏の星座
秋の星座 冬の星座
南天の星座
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